(文:ぽから ・ 写真撮影:@ne、kei、ぽから)


横浜の次は松戸、というわけで、2003年度の漕ぎ初めは松戸市長杯です。
なあんと、これでも私は松戸市長杯、初参加。いっぺん出てみたいと思っていました。
ファルト1人艇は4メートル未満という決まりがあるので、@neさんとペアを組んでバレントで参加してきました。

前日に、参加艇395艇という事実を知る。
なんで、こんな寒い時期に漕ぎたがるカヌーイストがそんなに多いかねえ。

さて、1月12日日曜日。いつもの、遊びに行くときモードになって、朝6時にめざましをセットしていても、5時半に起床。
6時半に川崎の家を出発したら、首都高がまったく混んでおらず、7時半には現地ちかくまで到着。

予想に反してか、予想通りか、当日はいい天気、風もなく、1月にしてはあたたかなカヌー日よりになりました。


会場の地図をもらっておらず、だーいじょうぶかなあと、思って車を走らせていたらこんな看板が。
それに、同じ方向に行くカヌーを積んだ車の多いこと。

会場は、江戸川の土手を上って降りたところにたくさんの車のとまれる広いスペースがありました。


参加者の車。これで8時頃なので、そのあと、もっと数が増えていました。
江戸川の河川敷はカヌーイストの車でうめつくされてしまったよう。

松戸の駅に、@neさんを迎えに行ったのですが、駅のまわりにも、
カヌーを積んだ車、ファルトボートをしょった人。
カヌーイストの人口密度、多い多い。
これは面白いわ。カヌーがこれだけ一カ所に集まると言うことがとにかく珍しいですね。


で、チームミナミの方々とも合流してバレントを組み立てる。
久しぶりに組み立てるからか、寒いからか、ジョイントが入らない。
それに、ショックコードは伸びている。それでもちゃんと形になるのはバレントのいいところ。


開会式。人が多すぎて、しゃべっている人の顔が見えません。
えらいひとの挨拶は、「みなさん、この寒いのに、カヌーなんて!」
だったとおもう(かなり意訳)。あれが市長さん??
たしかに、そのとーりだ。


で、ミナミチームに戻ってミーティング。
チームの代表者だけが話をあらかじめ聞いていて、それをみんなに伝えるスタイル。

コースの注意事項。
レジャーボートがブイの代わりです。反時計回りにまわってください。
上流に向かってブイを回ってスタート地点を通り過ぎて、下流のブイで回って、
スタート地点のちょっと下流側のゴールに入ってください。
そのとき、一艇ずつしか入れないので並ぶ。追い越し禁止になる。
で、ゼッケンをもらいました。
書いてある番号は下ふたけたで、赤色が300番台をあらわすそうだ。


これがゴール。
青いのがコース。あのなかを一列になって通らなくてはいけないんだと。

で、このあと出港。

スタートラインに行こうとするが、そこは既にカヌーがやたら密集しておりました。

あらかじめ、応援部隊のkeiさんにビデオカメラを渡してあったので、陸上から撮影した映像があります。
keiさんに感謝。

スタート時の様子をパノラマに作成。
400艇の艇数があれば、あの広い江戸川でも見事に埋め尽くされるという例。


カメラに写ったぽから。まんなかの赤い上着を着た奴です。そのまえに@neさんもうつっています。
でも、これだけ人混みだと誰だかさーっぱりわかりませんね。
どう考えても、横浜マラソンの時の方が隙間がありました。
だって、隣のカヌーとスタート前に密接してしまって、カヌー自体がばんばん当たっているんだから。


で、ぷあーーーん、と、気の抜けたようなサイレンの音が響いてスタート。
とはいっても、パドルを差し込む隙間がない。
はじまってからしばらくは、シングルパドル持ちをして、片方だけで漕いでいました。
とってもパドルをふりまわす余裕がない。
スタートした瞬間から、江戸川にえらい瀬が出現。
瀬と言っても、だいたい水がみえなくて、カヌーの船体ばっかり川面にしかみえない。


スタートがおわって、取り残される沈したカヌー。
スタート前に、「沈した人はあとから助けます。沈しているひとをパドルでぶたないようにだけしてください」
とだけ言われていたので、救助はしないで漕ぎ抜ける。あの密集状態の中で救助のために停止したらそれだけで、後続がまたパニックするでしょう。

ちなみに、スタート前に背中に消防隊と書いた赤色灯付きのエンジンボートをみかけておりました。
そういうところは用意周到。

で、そのあとはとにかくばんばん当たっていました。
カヌーがすぐに左右を向くので、その補正がたいへん。
ラダーを入れていたのですが、どうもそれがブレーキになっていたらしい。
とはいっても、パドル入れる隙間もないしねえ。

無我夢中でまわりのカヌーと格闘していたら、左の方にもう折り返してくるカヌーの姿が。
はやいなあ、と、おもっていたら、すぐにヨットの三角帆が目に入ってきました。
はやい、折り返しがあまりにもはやい。
と、いうより、まだまともに漕げていない。
前回の横浜カヌーマラソンの時には、水路の入り口ですぐにせまくなってしまったので、
ある程度漕げたのですが、ここは、川の幅がそのままなので、なかなかカヌーが分散していない。
おかげで、最初の折り返しまではしっかり漕げた気がしなかった。
折り返し、ここで内側に入れば、と、おもったのが運のつき。
直前に行くカヌーが、折り返しの前で横を向いてしまい、うちの艇をふくめて、3,4艇が渋滞。
その艇を押し倒すわけにも行かず、そのままタイムロスになってしまいました。
折り返し、失敗じゃあ。

そこに、ミナミから一緒に出ているバレントを見かける。
同じFK2クラス!ということで、横をパスする。

折り返しの後はそこそこ艇の間が空き、まだ漕げるようになってきた。
漕ぎ始めて、スピードに乗ると、2人艇は早い。
漕いでいるとすっと力が抜けるように感じるときがある。
スピードに乗った証拠。
と、気を抜くとすぐに別の艇に接触しそうになる。
一人艇をばんばん抜いていく。これが2人艇の醍醐味である。
また前を行くファルト2人艇の横を抜く。これで順位アップ。その先はどこだあ。

スタート地点のわきを下流に向かって抜ける。


ビデオに映っていたぽから艇のすがた。向こうに見えている緑のカヌーがなかなか抜けなかった。
手前にもカヌーの前部が見えます。つまり、このときには、左右に別の艇にはさまれて、なかなか思うように漕げていません。
もちろん、全開状態で漕いでいたので、撮られたことには気が付いておりませんでした。


ビデオに映っていたミナミ関係者の姿。
みなさん、気合いの入っている人もいれば、のんびりという人も。
やはり、シーカヤックは速い。


まだ下流に向かって漕いでいる人がいるのに、もうトップの人は帰ってきておりました。
手前の水路を漕ぎ抜けています。
だんご状態にならなかった人は、かなり早かったようで。



さて、ぽから&@ne艇では、むこうに橋がみえてきて、二回目のターンのヨットが見えてきた。
こんどは同じ過ちをくりかえさない、ということで、おおまわりを狙う。
結果的に大正解のようで、だんごになっている数艇をまとめて抜けました。

そのあとは、さすがにばらけてきて、おもいっきり漕げるようになってきた。
しかし、さすがに手が上がらない。@neさんの漕ぐペースも鈍ってきた。
気合い一発、ということで、「いーち、いーち」と、後席からかけごえをかける。
おもしろいことに、@neさんの漕ぐ力ももどってきた。
声をかけている分にはこっちも漕いでいられる。かけ声も数回で息絶えるのですが。

前方、さきのほうに唯一参加している10人乗りファルトボードが見えていた。
その横にファルトボート2人艇が見える、あそこまで行くと順位アップ。
しかし、その距離は全く縮まらない。
そうこうするうちに、赤いブイと係りの人。まだ抜いていいのか、と、おもっているうちに、すぐにゴールが見えてきた。
あっという間に、渋滞。列の後尾に付く。

そのときの写真。前席の@neさん撮影。青いブイの間を一列に漕いでいく。

そこから、ゆっくり入ってゴール。

ゴールをするミナミ関係者艇。


わたしより後ろにゴールした人はもっともっと渋滞したらしい。
すごい状態になっております。

ちなみに、閉会式の時に、「2,3年後にはゴールを走り抜けられる体制を」と、いう発言がありました。
まあ、これだけ参加者が多かったら仕方がないか。

それから、浜にゆっくり上陸。けっこう古いカヌーも見かけた。
バレントの一人艇バージョンのベガとか、キャンペットとか。

ここに写っているベガ以外にももう一艇みました。
参加艇もちょっと年季の入ったファルトが多かったです。

で、そのあとは、チームにもどって持参した肉でバーベキュー。
主催者が用意した豚汁もあったようですが、本拠地にした場所が遠かったので、そこまで行きませんでした。


結果。ミナミチームをピックアップして転記すると以下の通り。
クラスクラス内順位 ゼッケン タイム 氏 名 クラブ 得点
FK1男
6
330 42.50 鈴木 謙二 ミナミカヌークラブ 1
FK2
8
329 36.48 長岡 康範/姉帯 重教 ミナミカヌークラブ 0
FK2
13
331 41.31 松橋 正年/平瀬 昭夫 ミナミカヌークラブ 0
FK2
19
333 47.23 寺田 弘招/寺田 ミナミカヌークラブ 0
SEAK1女
9
327 43.21 久下さとみ ミナミカヌークラブ 0
SEAK1男
7
328 30.21 桝谷 泰秋 ミナミカヌークラブ 0
SEAK1男
28
326 37.32 茂木 宣夫 ミナミカヌークラブ 0
SEAK1男
37
332 41.16 吉田 康幸 ミナミカヌークラブ 0
SEAK1男
50
325 49.12 松本 玲司 ミナミカヌークラブ 0

チーム成績は1ポイントで、39チーム中27位でした。
横浜のように個人戦もいいですが、チームでわいわい、というのも親睦がふかまって楽しいと思った日でした。
自分のチーム以外になかなか顔をだせなかったのが心残りでしたが。

私の総合順位154位というのが当日の発表にでいていたのですが、ネットの発表には総合順位は書いていないですね。


で、ミナミチームの記念撮影。クリックで拡大します。


どうも当日お会いしたみなさん、スタッフのみなさまに感謝です。
まさに、日本最大規模のカヌーレース、これだけ歴史がある意味がよくわかりました。
ほんとに楽しい一日でした。


要望はいろいろあったようですが。
クラス別スタートは賛否両論でしょうね。私はレーシングとそれ以外はわけても良いと思いました。
走り抜けられるゴールは欲しいですね。
あと、一番の要望はファルト一人艇の制限を4.2メートルにしてほしいところでしょうね。
4メートル未満のファルト一人艇なんざ、売っていないぞ。

どちらにせよ、これだけの大会を毎年やっているスタッフに感謝、でした。