みちのくの北上川

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遠景のカナール2艇みちのくの北上川



幸せと不幸は同時にやってくる。

よめさんが妊娠した。予定日は来年の3月。判明したのが7月末で、待望だったので、大喜び。
しかし、妊娠初期はけっこうあぶないというので、遠出を控えることになった。当然の成りゆきとして、キャンプ&カヌーなんてとんでもない。8月のお盆休みは近場のみで済ませるという、結婚以来のイベントになった。そのあとも、嫁さんをおいていくわけにもいかないので、1か月以上、カヌーを出さない日が続いていた。

そんなある日、FODSIPPONさん&ハウスさんの書き込みに、ふたりが3連休で北上川にでかけるという話が書いてあった。IPPONさんが前回雨に降られて1日で予定を切り上げた再挑戦なんだそうな。

そのなかのハウスさんの書き込み。。。。

》これは艦長には内緒なんですけど、ノーティレーズに限りませんの
》で今からでも合流したい人がいたら声かけてね。兵隊は多い方がい
》いもん。

いいなあ、北上川は昔から行きたかった川のひとつである。
この発言に私もレスを書きはじめる。

》げ、、
》いいなあ、北上川。連休は結局予定空いたからなあ。
》嫁さん置いて行きたいなあ。

》しかし、
》きっと行け無いなあ。。。

ここまで書いて、隣の嫁さんに目をやる。
「ハウスさん達、北上川いくんだって、いいなあ〜。前から行きたかったんだよなあ。」
「行ってきたら?いいよ、行っても」
「!!!」
お許しがでた!!そのあとは、話は早い。ハウスさんとIPPONさんとに会社からメールを打ち合って、ハウスさんの車一台で行くことが決まるまでほんの数日。

晴れて、北上川に行けることとなった。嬉しい。。。。。感動。
その背中に、飲み会で言われた台詞がずっしりのしかかるのであった。
「子供出来たら、もう数年は川には行けないよ。今シーズンが最後だね。」
どどーん!!


9月13日 土曜日
深夜、まだ12日金曜日の続きの時間、夜中の1時にハウスさんの家に私とIPPONさんが集まる。ここで、ハウスさんのタウンエースに装備を載せ替えて、出発が2時まえ。参加者は、
IPPON&APPON
ハウス&夏樹くん(小2だそうな)
で、ぽから
の5人。行きはハウスさんとIPPONさんの運転でひたすら北を目指す。
なんでも台風が九州の近くまで来ているそうで、そいつが前線をつっついて雨が降っている。ツーリングの最中に雨は嫌だが、この天気図では仕方ないなあ。雨は我慢しても風は吹かないでと念じていた。
行程6時間、SAでハウス奥さんのおにぎりをいただいて、8時ごろに北上江釣子ICで降りる。2日目のゴール地点の珊瑚橋を皮切りに北上しながら橋から下見をした。まあ、上からではなかなか雰囲気はわかりずらいものですが。岩が見えるところもありますが、水はまずますのもよう。盛岡には昼頃到着。
ガイドにメインに乗っている出発地は盛岡駅からそばの町中の護岸なのですが、ここは車が停めにくそうだと言うことで、ここは外すことにする。で、北上川と盛岡駅下で合流する雫石川に川まで行けるポイントを求めたのが、なかなか見つからない。私らは上の方を見に行ってしまったのですが、本当に合流するところがよかったようである。そのわけはすぐに明らかになる。

ハウスさん組立で、結局解体業者みたいなスクラップの並ぶ道を抜けて、なんとか川にたどり着いて組み立て。さすがにキャンペットは組立がはやい〜、と、思っていたら、メインの骨を逆さまに付けていることが骨に船体布かぶせる段に発覚し、やりなおし〜。あまりよくない。結局、カナールといくらも変わらなかった。(写真右:背中が苦労している私である)
APPONさんが、「着替え持っていくの〜」と、おっしゃる。「使わないに越したこと無いけど、持っていった方がいいですよ」
そう、使わないに越したことはないんですがね。

APPONさん出発風景さてさて、準備も終わり、みんなで水の上に出たのが12時40分ごろであった。下見のために遠回りしたのが時間がかかったかな。
雫石川は町中の川なのに、川の近くまで木がせまっていた。天気はくもり、とりあえず、雨は落ちてこないでもちそうな雰囲気である。感謝!

北上川との合流までのわずか数百メートルはガイドブックには載っていないところ。とりあえず、私が先に行く。
ひとつ、たいしたことのない瀬を越えて、新幹線とJRの橋が近づいてきた。けっこう橋脚の配置が近くて、流れがだいぶ速くなってきているのが見て取れる。本流がまっすぐ新幹線の下を抜けて、JRの橋脚の1本にあたって10時方向に曲がっている。ちょっと手前に古い橋脚が残っており、通るところが狭そう。(下の写真)
「私についてきてくださいね〜っ」
後ろのふたりに声をかけ、通り抜ける。橋脚を抜けるときにかなりスピードがあがる。水路が狭いのだ。橋脚自体は大きめで、一応返し波を返してくれていた。 一瞬で通り抜けると北上川の合流が広がっている。
すぐにうしろのふたりを見る。

沈した橋
これが下流川から見たその橋。


赤いカナール、ハウス艇が抜けてくる。そのあとに続くハズの同じ赤いカナールのIPPON艇は黒くなっていた。船底が上を向いているのである。そのよこを一緒にただようIPPON&APPONの姿があった。見事に沈してしまったようだ。
すぐ脇にあがれそうな岸があった。中年の夫婦がひとくみ座ってお弁当をたべていたが、とりあえず、ここに上陸。狭い岸はもういっぱいという感じになってしまった。どーもお騒がせしてすみません。
「ちゃんとついていこうとして、ハウスさんのところに接近しすぎて、こけた」そうで、さっそくAPPONさんは着替えの世話になりました。使わないに越したこと無かったんですけどね〜。北の川なので、けっこう水は冷たいようです。