SHIMANTO 2 DAY




2日目。

朝もやがかかっている。
昨日の養豚おやじが卵を持ってきてくれた。感激

お酒飲むと、次の日は寝起きが悪い。よく覚えてない。
ぼんやりしたまま下る。のどかで、人工的な物があまり目に入らない。
α波を放出しながら、ゆったりとした時を過ごす。

この辺の景色は何て言ったらいいのか・・・
両岸が崖になってて、水面が鏡のようにそれを映し出す。
小鳥のさえずりとパドリングする音しか聞こえない。

非現実的な ふわぁっとした感覚の中で、時々現れる快適な瀬を楽しむ。


長走りあたりの船上にて。

甲の川の近くで、今までとは違う、根性ありげな瀬の音がしてきた。
ルートは右か左か。右は高い波が立っていて楽しそう。
で、右から行く。バジルさんは左側。

すると、視界の端でバジルさんが沈、続いて目の前でミヤモトさんが沈。
どっちのレスキューに行くか・・・to be or not to be,that's a question.
結局、どっちのレスキューもできなかった

沈する人は大変なんだけど、城くん曰く「人の沈は楽しい」。
自分の沈も大抵は楽しいし。
だれも沈しなかったら、こんなに印象も残ってないんだろうな。

沈下橋のそばでお昼ご飯。
高さ2M、沈下橋から飛び込んでみる。橋の上から見ると結構こわいのね。
Niftyでも書いたけど、「決め」のポーズを取らなかったのは悔しい。
今度は絶対するぞ。


半下より少し上流の沈下橋。飛び降りているのはぷうさん。

地元の人は沈下橋をすごいスピードで運転していく。
さすがに軽とかちっちゃい車でだけど。

お昼を食べると、ついうっかり そのまま寝てしまった。極楽お昼寝タイム。
ミヤモトさんは沈下橋の下でお昼寝して、さらに極楽だったらしい。
「正しい沈下橋の楽しみ方」だね。今度やってみよう。


沈下橋の袂でお昼寝中のぷうさん。

いろいろ考えて2日目は少し距離が短いけど江川崎泊。
江川崎で広見川が流れ込んでるんだけど、これが汚い汚い。
一気に水質が悪化して、これ以降水面に泡(洗剤?)が浮かぶように
なってしまった。

流れ込む前の宮地キャンプ場でテントを張る。
バジルさんのフネに穴があいて、エアーが漏れるので修理していると、
あひるが寄ってきた。かわいいのだ


アヒルに餌を上げているぷうさん、くごさん。


「山村ヘルスセンター」でお風呂入って帰ってくる途中、お母さんと子供が
手をつないで歩きながらお話している。かわいい

すっかり「かわいいわ かわいいわ」モードに入っていると、
すれ違いざま母親が言った。「えび?やまとてながえびのこと?」
そっかぁ、さすが川海老の産地。「えび」じゃなく「手長海老」でもない。
「やまとてながえび」なのか。

晩御飯は外食にすることにした。我ら軟弱アウトドア・パーソンズ。
しかしここは四万十川。携帯の電波も届かない、なんと言っても「東京から
一番時間のかかる町」である。
食を求め、さまようこと2時間。
男3人女2人、あっちへうろうろ、こっちへふらふら。かなり怪しい人達。

くごさんがパチンコ屋のおばはんをひっかけて、店を聞き出した。
「歩くとちょっとある」らしい。この辺の人の「ちょっと」って
どれくらいだろう。
お腹が空いて、極限状態になった人々の関心はその一点に集中した。
しかし、マーフィーの法則はここ しまんとにも及び、お店はお休み。

半分予期していたこととはいえ、かなりダメージが大きい。
まさに「痛恨の一撃!」である。

修行の足りぬ5人がとぼとぼ引き返し、ビールを買っていると、
さっきのおばはんが店から顔を出した。
私たちが食にありつけたか心配して、パチンコ屋の客に聞いたり、
すぐに戻ってこないか待っていてくれたという。

このおばはんは、昨日の養豚おやぢに負けるとも劣らぬ豪快女傑。
親戚なんじゃないかと思うほどテイストが似ている。で、思いもよらない程
暖かいところもそっくり

おばはんからGETした有益情報を元に今度こそメシにありついて、
ビールを飲んで、やっと人間らしい気持ちになった。
ありがとう、おばはん。あなたのことは一生忘れない。

こうして、しまんと2日目の夜も更けていったのでした。


【 行動日 】 1998/4/27
【 場 所 】 高知県四万十川 広瀬〜江川崎
【 天 候 】 晴れ
【メンバー】 くご、バジル、でく、ミヤモト、ぷう


あと3、4日目があるけど、頑張って読んでね。

ではでは
ぷう