ツツジ香る錦川

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ツツジ香る錦川

今回のGWは、よめさんの田舎の九州まで車で帰ろうと言う企画になった。
当然、その途中で普段滅多にいくことのできない、四国か中国地方の川を味わうためある。はじめ、四万十川も候補に挙がっていたのが、どうせなら九州まで行く通り道にある名川をみすごすことはない、岩国の底が見えるという川、錦川にいくことになった。
透明度では四万十川よりきれいという錦川。下調べはFODSの会議室で話をしているうちに錦川のホームページを開設された方の情報を知り、だいぶ勉強させていただいた。そこで見た錦川の写真のきれいなこと。これから錦川行く方はお勧めのページです。(錦川カヌー情報
で、さらにタイムリーに月刊「Outdoor」誌でカヌーツーリングの特集があり、舞台は錦川であった。ここで、「道の駅」ふうのキャンプサイトがあるという情報をもらって、泊まりはここにすることに決める。よめさんが一緒なのでトイレのちゃんとしたところ以外ではキャンプはしないようにしている。次に来てもらえなくなるから。
さらに、その時期にFODSのトシさんも都合が付くと言うことで、3人で待ち合わせての川下りとなった。

その、トシさんとの待ち合わせは岩国駅4時半。ちょっと時間がはやかったが、駅にいってみると、既にトシさんは来ていた。車に乗り込んできて話す。
「イタリア人の女の子と話ししてた。錦帯橋に行くんだって」
外国語の達者なトシさんはどんなところでもインターナショナルである。
「そんなに錦帯橋っていいのかね?京都あたりの方が日本的なんじゃないのかな」
「さあ」
たしかに。私も恥ずかしながら錦帯橋はコーヒーのCMに出ていた場所と言うくらいの認識しかない。そんなにいい橋なのかああ。
まずは、キャンプを張ろうと思っている、錦川沿いの道の駅ふうの場所、というところへ向かう。ここは、インターネットの錦川カヌー情報では酷評されていたところだ。(人があつまってきてしまうからねえ)
これが、いきなり場所がわかりにくくて行きすぎた。なんの看板もないので、始めていく人はおとなしく行きすぎて、戻りながら探しましょう。
ここは、トイレも、水もあり。けっこう快適。ただ、道が近く、明け方のトラックには閉口した。(ねむれんかった)水場のわきに使用料100円という箱が置いてあったのでつつしんで入れておきました。

>キャンプ場遠景

キャンプ地全景。写真は帰りのローカル線から撮影したもの。
川に近くて、景色は最高である。


テントを張ってから、錦帯橋の脇にあるという温泉へ。キャンプしても風呂は外せません。錦帯橋の下流側には河原に降りられる道がついており、大きな無料駐車場となっていた。しかし温泉の方は、Outdoorに載っていた銭湯のはずなのだが、あまりの年期の入り方にみんな絶句。
「うーん、風呂は選びたい」
ということで、3人でさまよう。すぐに錦帯橋わきの「岩国国際観光ホテル」というきれいなホテルが目に付く、近づいてみて、通り過ぎる。ちょっときれいすぎ。しかも、戸のなかでは着物の女性の方々が1ダース以上、こっちをむいて微笑んでいるのである。
「ちょっとはいりにくい雰囲気だね〜」
と、通り過ぎてから3人で話していると中から着物の女性の大将のような方がでてきた。
「いらっしゃいませ〜」
「あ〜○×△・・・・」
「日帰りお風呂ありますよ。800円です」
きったない3人ずれを、意外なほど快く迎えて下さった。かくて、我々は着物の大群のなかを案内されて奥へと向かったのであった。すんごくきれいな、いい風呂である。ここはお勧め。
帰りがけに、ファミリーレストランで食事。コンビニで買い出し。自炊をしない、不良キャンパーが身に付いてしまった。キャンプファイヤー用の薪もないので、河原でビールを飲みながら、星を眺めた。暗いキャンプもいいもんだ。雲がかかっていたが、流れ星が見えてきれいだった。他にキャンプしているのは河原の向こうのはしにいる2グループだけであった。
明日は気合い入れて早起きしようと言って眠りにつく。

朝、トシさんのおおせの通り、早起き。6時起床、7時すぎキャンプ場出発。天気はまあまあ。車を出す。
今回は南桑から漕ごうという予定だったので、川沿いの道を上流に車を走らせる。 「うわー川がきれい」
「本当だ底が見える」
「・・・・・・ドライバーは見えないんだが・・・・」
悔しい思いをする私の横で、ひとしきりトシさんとよめさんはさわぐ。さすがに、この細い田舎道で脇見運転をする勇気は私にない。
向こう岸に渡る橋のたもとに「南桑駅」の看板、ところが、下に降りられろそうなところが見あたらない。川に降りる道を探しているうちにずいぶん上流まで来てしまった。
「どーせなら上の駅まで行ってみようか。」
「そうだね」
しかし、道から見る川はこっちの方がきれいだった。ドライバー以外はこっちのほうがいいんじゃないを繰り返す。
そうこうするうちにうえの根笠までたどりついた。根笠はOutdoorのコースより上の駅、インターネットのページでは推奨されている出発地点である。
根笠の駅のそば、右岸の駅より上流よりに川に降りられる場所があった。けっこう急勾配を降りると、すぐ川のそばまで車で行ける。錦川は便利な川である。
トシさんはインフレータブルなので膨らますだけ、これに対抗しようと「ぱぱぱっと」バレントを組み上げる。
「どお、けっこう早いでしょ?」
「いや〜、だいぶ待ったよ」
所詮ファルトの組立時間はインフレータブルの比ではない。
かくて、我々3人2艇は、9時ちょっとすぎには錦川の水の上にいた。
振り返ると、うちの車だけが、一台お見送りしていた。行って来るかんね〜。
錦川は右岸に沿って清流錦川鉄道、左岸に沿って国道が走っており、まさしく、上流で車を置いて、下流から電車で車を取りに帰る川下りに最適である。

見送りするCR−V

河原に小さく見えるのがわが愛車CR−V。景色はきれいだった。